
20世紀に著しく発達した科学技術はすでに先進国だけのものではなく、日本の優れた技術も世界各国に流出し、産業は日々空洞化しています。先端各国は独自の新しい技術開発を迫られ、知の源泉である大学や研究機関は、国家の知的資産を生み出す場として期待が高まっています。特にIT、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーなどの研究分野での競争はますます加速する気配を見せており、アメリカの特許戦略に代表されるように、各国で知的財産保護が重要な課題となっています。
従来、大学・研究機関で生み出されたアイディアについても、まず日本で特許出願し、その後アメリカ、EUを中心に外国で出願し特許化するのが一般的でした。しかしこのパターンでは世界最大の市場であるアメリカで特許を得るまでに時間がかかるため、近年では日本の出願に優先していち早くアメリカで特許を取ろうとする動きが活発になりつつあります。出願から特許取得までにかかる時間は、日本、ヨーロッパと比較するとアメリカが最短であることから、それだけビジネスの開始を早めることも可能になり、その後の日本での特許取得もスムーズになる傾向があります。
特許は1日でも早く出願することが重要であり、また確実に特許化することを考えると、論文発表等で研究成果をパブリックにする以前(遅くとも同時)に出願をすることが大切です。しかし学術誌への論文発表も1日を争うような現状ですから、雑多な特許出願準備を考えると論文発表を優先してしまい、特許出願と両立させることはなかなか難しいようです。
このような理由から当社では、特許出願の優先権を確保するための一つの手段として、米国の仮出願制度を利用することを推奨しています。これは、主に論文を用いて簡易的な手続きで、コストをかけずに米国での特許出願優先権を取得できるというもので、12ヶ月以内に本出願することにより初めて本式な出願となります。
主たる競争相手が米国であれば、日本国内に先駆けて米国市場を抑えることによって、その後の特許活用においても大きなメリットが生まれます。
大学・研究機関の特許に関する手続き・翻訳等について、詳しくはE-mailにてお問合せ下さい。
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